写真がもっと好きになる/菅原一剛
猛暑の休日。
地下鉄に乗っていると、重そうなリュックサックを背負い、手にはトートバック持った70代くらいの男性が乗り込んできた。年季の入ったリュックの脇に太い三脚が括りつけられているところを見ると撮影帰りのようだ。休日の午後の地下鉄車内はほぼ満席で、その老人はリュック背負ったまま入り口のところに立っていたのだが、しばらくすると隣りのシルバーシートに座っていた若いカップルが席を立った。老人にさりげなく席を譲った格好だ。
ジロリッと席を立ったカップルに一瞥をくれたジーさん。
「あのジーさん、、、座るかな?」
私はジーさんを観察していたのだが、席を譲ってくれたカップルの好意を受け入れる気配もなく、空いた席の隣のポールに寄りかかったまま。「余計なお世話だ、オレはそんな年寄りじゃね〜ゼ!」オーラを発している。
カップルはバツが悪そうな顔をして次の車両に移っていった。
カメラマンは丈夫だといいます。飽くなき探究心と重い機材背負って歩くから自然と体力気力が鍛えられるのだそうだ。たぶんあのジーさんも同年代のヤツと比べれば“若い”と自負していて、席を譲られたりするのは不本意なんだろう。
でもなぁ、ジジーはジジーでババーはババーだぜ。特別な礼を言わなくとも、ニコッと笑顔を見せて若いヤツの好意を素直に受け入れるのも年寄りの知恵だと思うんだがね〜。
見るからに強情そうなツラ構えした老カメラマンの横顔を見ながらそんなことを思った。
カップルが空けた席には次の駅で乗り込んだガキが走り込んできて座った。
日曜日の『新宿エイサーまつり』がスタートする前に、まずは腹ごしらえと三越裏のインドカレー屋『グランドダージリン』へ。
ナンをお代わりしてお腹いっぱいになったあと、「カレー屋が多くなってタイヘンですよ〜」というネパール人社長としばらくトークしてから、隣のdukanというエスニックショップを覗いてみる。
この店には私がファンの女性スタッフがいるのだ。
なぜファンなのかというと、この女性の左腕には見事なガネーシャのタトゥーがしてあって、しかもそのガネーシャの右掌にはオームマークまで彫ってあるのだ。派手なエスニック衣装に身をつつんでいるからちょっと見た目は近寄りがたい雰囲気なのだが、話しかけるとじつに気さくな女性でタトゥーの撮影もアッサリOKしてくれ、それ以来の信者になっている。
この暑さだから彼女の肩口も剥き出しになっているだろうから、ガネーシャを拝んで久しぶりに写真も撮らせてもらおうと思ったワケ。
「あの娘、、、いる」
訊いたら、本日は遅番だそうで夕方からの出社だそうで、、、残念。
彼女には会えなかったけれど店前に吊るしてあったセール品のオームマークを『街のオーム』ネタとして写真に撮ってきた。
『新宿エイサー』のスタートまで時間があったので紀伊国屋書店を探検。
カメラコーナーでこの本を買う。

写真がもっと好きになる。
菅原一剛
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ソフトバンククリエイティブ
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なんども見たくなる写真。
人に欲しがられる写真。
飾っておきたくなる写真。
そういう写真を撮るために、
知っておいたほうがいいことがある。
糸井重里
「あまり難しいことにこだわらずに、もっともっと気楽に写真を楽しもうよ!」
というような内容に共感を覚えたのだ。
浮遊層ヤジオ今週の1枚は『新宿エイサー祭り2010』からこの1枚です。
こういう後継者いるかぎり“エイサーは不滅だッ!”と思わせるほど、元気いっぱいの子供でした。
というワケで
明日から待望の夏休みのため
その気になるまで更新は休みます。
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