アユタヤのオーム
溶樹(ようじゅ)という言葉があります。
ガジュマルの一種だそうだが、「溶かす樹」とはよくいったもので、他の樹木をあるいは建物を飲み込むように根を張り育つというもの。

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カンボジアのシェムリアップで見た溶樹。
寺を完全に飲み込んでいる。
ここまでなるのに何百年が経過したことだろう。正に自然の驚異的な生命力をまざまざと見せつけられる思いがする現象です。
さて、
ミャンマーの帰途タイに立ち寄った目的は2つあって、ひとつは前章に書いた「その後のマレーシアホテル」を確認すること。そしてもうひとつは、いつか週刊誌のグラビアで見て衝撃を受けた、溶樹に飲み込まれて、喜んでいるような悲しんでいるような複雑な表情を浮かべている仏様を見にアユタヤ遺跡へ行くことにありました。
かつては日本人街もあったというアユタヤはバンコックから列車で約2時間。バンコックに比べればやはり小さな町です。前章でも触れたけれど日本の経済進出は着々と進み、セブンイレブンなどは「これで商売になるんかいな?」と心配するほど日本以上に乱立している。
ファミリー・マートもミスター・ドーナッツもすっかり現地に溶け込んでいて、これは「SEIKO」のマーク付きユニフォームを着てケンタッキー・フライドチキンで娘さんと食事をするママ。

そういえば、タイではメーカーのユニフォーム姿で歩いている人を多く見かけたが、もしかすると、勤務するメーカーのマーク入りユニフォームは一種のステータスなのかも知れない。
こちらはピザ屋で盛り上がる女子高生。
由緒ある遺跡の街だからトゥクトゥクをチャーターして一応の遺跡巡りもしたが、私は遺跡よりもこんなふうに生きた人間を観察してるほうが好きなのです。
そして、
明るい女子高生画像の次はお目当てのワット・マハタート寺院の仏様です。
これは自然に出来上がったというより、溶樹の特性をよく理解していた何百年前の人が、根っこの間に仏様の頭部を差し込んだものと見た。たぶん数百年後、太く育った溶樹の根っこに包まれた仏様の姿がイメージされたのでしょう。いずれにしても、これだけの作品が完成するまでには気の遠くなるほどの時間が必要だったろうことは理解できます。
お寺の参拝を終えてトゥクトゥクの待つ駐車場へ戻ろうとすると・・・。
ヤヤヤヤヤッ!
こんなところにオームが。
土産物屋のお嬢さんが、私の通りかかる絶妙のタイミングでオームマークの背中を見せてくれたのです。
まさか、アユタヤでまでオームに出会うことになるとは!とニヤニヤしながら歩いていると「SWIMMING POOL」の看板があります。学校の付属プールを一般にも開放しているというので、急いでホテルに戻り水着を持ってきて何バーツだか(金額は忘れた)を払ってスイミング。
連日重いカメラをぶら下げて歩き回っていたせいで肩が凝っていたが、泳いだおかげでだいぶラクになった。それにしても、1時間ほど泳いでいたが、私以外は水を飲みにきた鳩が3羽という貸し切り状態で、営業として成り立つんかいなと、余計なおせっかい。
気分よくプールを出てホテルへ向って歩いていると、
オオオオオッ!
またもやオームだぜ。
外観は美容院のようだけど、なんでこんな所にオームがあるんだろうか?ウインドウ越しに内部を見ていると、ドアから訝しげ顏の女性が顏を出した。
「このオームはナニか意味があるのか?」
訊いてみたが、言葉が通じない。

↑
アッ!
そうか!
この女性はOKAMAさんだ!
.
顏は女性だけど
野太い声でそう解った。
「ちょっと中へ入ってみない?」
そんな素振りで誘われたが、これ以上の趣味を増やしたくないから、記念写真をゲットしてヅラかってきた。
アユタヤというのは小さな町ですよ。
その小さなアユタヤの町で
神様仏様は
イロイロなマーヤを仕掛けてくれるゼ〜。
アリガタいことです。
.
.それでは
アリガタついでにもう1枚
ワット・マハタート寺院の画像をサービスいたしましょう。
.
.「仏様より頭(ズ)を低く!」
.
観光客が何気なく立ったまま仏様に近づこうとすると
左端の警備員に注意される
アユタヤ、ワット・マハタート寺院の仏様でした。
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