春日通りの『至上の愛』
神田神保町岩波ホールへ『子供の情景』を観に行った夕方のこと、上映開始までだいぶ時間の余裕があったので中古レコード屋の『ターンテーブル』に寄ってみると、店長が店の奥でゴソゴソやっている。
レーザーディスクの処分に困っていたお客がいたらしく、引き取ったものをジャンルごとに仕分けしているのだという。200枚くらいはあるだろうか。店長の肩越しに首を突っ込んで作業を見ていると、眠り狂四郎のボックスセットだとか、話題にもならなかった映画やアニメ、カラオケと種々雑多。店長にしてみれば、タダ同然で買い取ったものの店頭に並べても売れる見込みは殆どなく“こっちも処分に困る”というのが正直なところらしい。
ハナシの端々から私がレーザーディスクファンだと察した店長は「もし欲しいのがあったら一枚300円でいいですヨ」と、今では店頭から撤収し隠し棚に納めていた50枚くらいのLD盤を引っ張り出してきた。この隠し棚の方はかつて商品として陳列していたものだけに、ディランやらビートルズなど、店長のセンスを反映させ、世が世であればかなりの高値で売買された部類に入るものも多数ある。
そんなワケで、
一枚300円の言い値に釣られてまた買ってしまった。
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デビュー30周年トリビュート・コンサート
1992年10月16日MSG
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魂の叫び
1988年作品
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ヘル・フリーゼズ・オーヴァー
1994年
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アニタ・オディ&テナー・バトル
1988年
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『ディラン30周年MSGコンサート』LDについては、このブログでもしばしば取り上げたようにすでに所有しているアイテム。
ディランのこんな貴重なLDが埋もれてしまうのは忍びないというファン心情が働いて2枚目のコレクションだ。もっとも4000円の値付けで店頭に並んでいる中古屋を知っているので、原価300円だったら下取りに出したとしても損をしないんじゃないか?というスケベゴコロもあったのだ。
とにかく、かつては一世を風靡したLDも、今ではディスクユニオンですら“買い取り中止”の邪魔者扱い。そんなご時世の中でも、シコシコと収集しているオヤジがここのいるのです。
例え重複でも『ディラン30周年MSGコンサート』LDを買ったのは収穫だったとニヤニヤしながら春日通りを岩波ホールに向っていると、、、、。
アレッ?
ナッ!ナンと!『カルロス・サンタナ/ジョン・マクラフリン』のレコードが古ダンボールと一緒に捨ててあるじゃあ〜りませんか。
1960年代、ベトナム戦争で疲労困憊したアメリカの若者たちの心にインドグルの合掌ポーズが入り込み、世は正にインド思想ブーム。マハリシだラジニーシだチダナンダとグルに教えを乞うミュージシャンも多数。グルはグルでそんなミュージシャンとの交流をアメリカ進出の宣伝に利用したフシもある。
カルロス・サンタナ/ジョン・マクラフリンの両ギタリストが帰依したのはスリ・チンモイというグルだった。グルの教えについての知識はないが、それまでのヒッピー風長髪をバッサリ切ってこざっぱりした服装で柔和な笑顔のご両人を見れば、「信じるものは救われる」、当人が良ければそれでいいんじゃないの?というしかない。
皮肉はこのくらいにしてこの『魂の兄弟たち』は、同じくインドグルに深く影響を受けた先達のジョン・コルトレーンに捧げたアルバムとして、1970年代アタマには話題になったものでした。二人のギタリストにインドグルの与えた影響はともかく、ジャズとロックが融合した純然たる音楽として私は好きなレコードでしたね〜。
1枚10円ほどで中古屋に下取りされ
かつて惚れたアナログレコードが
ゴミとして春日通りで野ざらしになっている
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そんな現実に接した
神田神保町の夕暮れでした。
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カルロス・サンタナ/ジョン・マクラフリン
SONY/1971年録音
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