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2009年2月15日 (日)

マナウスのオーム

『マナウスの水が悪いから、

 ここの金持ちは洗濯物をリスボンに送る』

これは映画『フィッツカラルド/ドイツ/1982年』での1シーン。アマゾンのゴムで巨大な財を築きあげた男のセリフです。

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19世紀末、空前のゴム景気の起こったアマゾンのヨーロッパ移民は、ヨーロッパと同じ文化を持ち込み、その象徴とされるのがパリのオペラ座を模したアマゾナス劇場。調度品のすべてがヨーロッパから輸入された豪奢な劇場では、夜な夜な着飾った名士によるダンスパーティが催され、ヨーロッパから招いた歌手によるオペラも上演されたといわれます。

しかし、1915年にゴムの苗木をマゾンから持ち出したイギリス人が苗木を東南アジアに移植したことで、1920年ごろから東南アジアでもゴム生産が始まり、地理的条件などからアマゾンのゴムは一挙に競争力を失い衰退していくことになります(『地球の歩き方』)。

いま、目の前にはかつてのゴム景気の栄華を偲ばせるアマゾナス劇場がヒッソリとたたずんでいる。

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混沌としたマナウスの旧市街の中で、この一角だけは異次元の世界を保っていました。

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いまでも地元住民のためのコンサートなどは開催されるそうで、アマゾン在住日系人が一堂に会した大演芸大会で盛り上がることもあるそうだ。かつての特権階級のためのオペラ劇場から一般人のための劇場になった話を聞くと嬉しくなる。

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私がこのアマゾナス劇場にたどり着いたのは2008年12月31日。

ちょうど新年休暇に入ったということで内部を見学できなかったのは残念。

内部見学をあきらめてアマゾナス劇場からエドゥアルド リベイロ通りをセントロに歩いて行くと、街は今年最後の買い物を楽しむ人々で賑わっている。

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大型ショッピングセンターには薄型テレビもパソコンもiPodもあって、アマゾンの街でもブラジル経済の好調さを実感する。

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予約してあったホテルはアマゾナス劇場のすぐ近くのタジ・マハール・ホテル(直前に事件の起こったボンベイのタジ・マハール・ホテルとは無関係)に戻る途中、もういちど劇場に寄ってみたら中ではリハーサル中。守衛に「オレ、ジャパ二!中を見せてくれんか?」と頼んでみたけれどやっぱりダメ。

「マッ!しかたないか」と諦めてホテルに戻り部屋でウトウトしていたらバンドの音で目が覚めた。窓を開けて確認すると音源は近くにあるようだ。こういう音を聴くと寝ているワケにいかないから貴重品はセーフティ・ボックスに入れて、小銭とカメラを持って外に出てみれば、、、、。

オー!やってるヤッテル!
大晦日大サンバ大会ダッ!!!
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飲みたいヤツは飲み
踊りたいヤツは踊り
歌いたいヤツは歌い
騒ぎたいヤツは騒げ
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バンド連中はいつしか店外に出てのパフォーマンス。

見下ろすのはアマゾナス劇場のドーム。

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いつ果てるかわからないドンチャン騒ぎを背にアマゾナス劇場に回ってみれば、かつて栄耀栄華を誇った豪奢な劇場はライトアップされて浮かんでいた、マナウスの大晦日の深夜だった。

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明け方4時ころトイレに起きたら
まだドガチャカやっている音が聞こえたから
ヤツらオールナイトで騒ぐつもりだったんだろう。
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ブラジルで時折見るCNNは
朝から「ガザ地区」の戦争ばかり。
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気の滅入るような紛争ばかり見せられると
戦争とは無縁で
大晦日の買い物を楽しみ
こうしてドンチャン騒ぎができることは
幸せじゃないか
そんなふうに思う。
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戦争がそんなに好きなのかッ?!
平和だったら
すべてが

BOM!  ボン!
だゼッ!

というワケで、

本日は『マナウスのオーム』と『マナウス・ビューティ』を、アマゾナス劇場前のこの1枚の写真で解決させましょう。

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