FITZCARRALD/フィッツカラルド
『地球の歩き方/ブラジル〜マナウス』にアマゾナス劇場の項がある。
マナウスというのはブラジル北部アマゾン沿岸に位置する人口150万人の大都市。この街は19世紀後半一大ゴム景気に沸き、財を成したヨーロッパからの移住者はジャングルの奥地にヨーロッパと同じ生活水準を求めたといわれます。その豪奢の象徴が1896年に建てられたアマゾナス劇場で、建築資材などはすべてヨーロッパから輸入されたほど贅をこらしたオペラハウスだそうで、このことからも当時のゴム景気の凄まじさが理解できようというものです。
ドイツ映画『フィッツカラルド/1981年』はこのアマゾナス劇場のオペラのシーンから始まります。

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フィッツカラルド
ヴェルナー・ヘルツォーク監督
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1981年 ドイツ
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ジャングルの奥地にオペラハウスを!
見果てぬ夢に挑んだ男を壮大なスケールで描く、
ヘルツォークの傑作!
空前のゴム景気に沸くアマゾナス劇場では夜な夜なヨーロッパから招いた歌手によるオペラが上演されていて、当夜の演し物は『カルーソ』。その『カルーソ』を観たい聴きたい一心で2000キロ上流のイキトスから船を漕いできたというフィッツカラルド。
フィッツカラルドはアマゾンの鉄道敷設に失敗し、破産同然でペルー領イキトスという小さな街に流れ、現地人を使い製氷業を細々と営みながら再起を伺ういわば山師。本名のフィッツジェラルドより現地式の呼び方フィッツカラルドが身に付いたその山師は、いつかイキトスにオペラハウスを作り本場の『カルーソ』を上演したいという壮大な夢を抱くガイキチ。
オペラハウスを作る資金を得るために、チマチマした製氷業よりゴムで儲けるしかない!。
しかし、有望な土地は全て既存の入植者に押さえられて、彼が開発の権利を得た土地はアマゾンの本流支流の激流が人間の立ち入りを阻み、しかも首狩り族の支配下にあるジャングルの奥の奥の絶望的な地域。
それでもフィッツカラルドは彼の理解者である娼館の女将モリーの援助を受けて廃船寸前の蒸気船を入手して開発に挑む。ボロ船に乗り込むのは「オレは悪運が強い」と豪語する船長を筆頭に、イワクありげな機関士、アル中のコック、その他同類と胡散臭さではいい勝負の面々。
彼らを迎えるアマゾンは上流を目指すごとに表情を変えていき、やがて川面を震わすのは首狩族の打ち鳴らす太鼓の音。
首狩り族を取り込み、蒸気船の山越えでアマゾンの新ルートを開拓したかに見えたフィッツカラルドの奇策も、けっきょく最後の最後に頓挫。ゴムで一山当てる目論みは見事に破れ、したがってイキトスのオペラハウス建設の夢も破綻。
何回目かの破産を目前にして、蒸気船を売り払った全財産で船上オペラを開催。正装したフィッツカラルドが葉巻をくゆらせながらオペラを楽しむシーン見れば、実際のオペラハウス建設はならなかったけれど、アマゾンのジャングルがオペラハウスそのものに見え「ガイキチの夢は叶えられた!」と知ることになるのです。
「マナウスの水が悪いから、ここの金持ちは洗濯物をリスボンに送る」
映画の中のゴム成金の吐く言葉ですが、そんな連中とは別種の“男のロマン”に賭けバーストするガイキチの、「してやったり」と浮かべる笑みを見るだけでもこの映画を観る価値があります。
それでは
この『フィッツカラルド』の予告編を
YouTubeから貼り付けますのでご覧下さい。
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