愛と哀しみの旅路/アラン・パーカー
いまとなっては過去の遺物扱いされて1枚100円だ200円だで投げ売りされているレーザーディスク。
ときどき書いてるように、私はレーザーディスクへの愛着なかなか捨てきれず、中古屋でレーザーディスクを見ればチェックしたくなるし、「わざわざLD買わなくともDVDレンタルしたら?」などと思いつつもついつい買いたくなったりもするワケです。
最近の渋谷『レコファン』で、ヒマ潰しにレーザーディスク・コーナーをパラパラとめくっていたときのこと。隣で真剣な表情でレーザーディスクの棚にチェック入れている白人青年がいます。さりげなく観察していると彼の興味の対象はどうやら『スタートレック』のセットもの一本やりという感じ。
目が合ったのをキッカケに話しかけると彼はアメリカからの旅行者だそうで、本国ではすでに廃盤となってしまった『スタートレック』のレーザーディスクセットを見つけて驚いてるのだと言います。そういえば『スタートレック』にはフィギュアをコレクションしたりしているオタクがいることを雑誌で読んだことがあったっけ。
「日本のレーザーディスクは最高だぜ!!!」私の拙い英語につきあいながらも彼の目は商品から離れない。
レジで鉢合わせした彼は4セットの『スタートレック』ボックスセットを抱えて「重い重い」と言いながらも、実に嬉しそうな表情でレジの列に並んでいる。1セットに7−8枚のレーザーディスクが入っているセットものが4セットですから、全部で30枚くらいの量になります。
彼が買ったものを見せてもらうと、1セットの発売時の値段が3−4万円のものが、それから幾星霜を経て、渋谷の中古屋で1セットナッナント、、、300−400円です!。
4セット買っても2000円もしません。
100分の1の値段ですよ。
異国の旅の空で自分が探していたものを見つけ、それを超格安の値段で買うことができたとなれば、彼にとっては最高の旅の思い出になったことでしょう。レーザーディスク仲間として彼の喜びが私にも移ってきたひとときでした。
「オマエも何か買ったのか?」と訊くので袋から出して見せても、彼は私の買いものには特に関心はなさそうで表情も変えなかった。
そのとき私が買ったレーザーディスクがコレ。
↓

.
愛と哀しみの旅路
Come See Paradise
監督/脚本:アラン・パーカー
1990年作品
.
第二次大戦下、
自由の国アメリカで強制収容された11万人の日本人たち・・・
.
誰もが自分のアメリカン・ドリームを抱いている
夢はいつも自由で我々も自由であるから
来たりて楽園を見よ
(Come See Paradise)
実は昨年のいまごろ、『ミリキタニの猫』を観てから、この『愛と哀しみの旅路』を観たいと思い数軒のレンタル屋を探したけれどDVDもビデオも在庫がなく、店員に訊いたところDVD化はされていないといわれた作品でした。
私にとっては『神様仏様アラン・パーカー様』のアラン・パーカー監督ですから、巨匠の名作がDVD化されていないことが不思議でした。
第二次世界大戦時、アメリカの市民権を持つ日系人までも敵国人として強制収容所送りしてしまったという、アメリカにとっていわば触れられたくない歴史を扱った作品ゆえに、早く忘れてしまいたい・・・そんな深層意識がDVD化を阻んでいたのかもしれません。そういえばこの作品自体、アメリカ社会では受け入れられないうちにフェードアウトしたように記憶しています。
試しにAmazonで検索してみると
『ミリキタニの猫』は最近DVD化されてカタログに載っているけれど
『愛と哀しみの旅路』はいまだにDVD化されずにビデオだけみたい。
.
『愛と哀しみの旅路』は戦時下の強制収容所の生活を描き
その被害者だったジミー・ミリキタニの60年後の生活を
『ミリキタニの猫』で見ることができます。
.
いずれにしても
「日系人強制収容問題」に関してのアメリカ政府の動きを見ると
事実を徹底的に検証して政策の非を認め
日系人の名誉を回復したあたりに
なんだかんだいっても
アメリカという国の
フトコロの深さを感じさせます。
.
それでは本日のひとりYouTubeは
『ミリキタニの猫』の予告編を見てもらいましょうか。
a
a
ニッポン人ヤジオは
第二次世界大戦時の日系人強制収容を描いた
『愛と哀しみの旅路』のLD1枚を買い
アメリカ人青年は
宇宙戦争を描いたカルト映画
『スタートレック』のレーザーディスク4ボックスセットを買い
日米レーザーディスク愛好家が交差した場面でした。
.
それにしてもあのアメリカ人青年は
あれだけのレーザーディスクを抱えたまま
日本を旅してるのでしょうか?
ちょっと心配になります。
@nifty動画共有サービスが2011年6月30日で終了します。
したがって、それ以降この動画は表示されません。
(2011年5月5日:えあじん)
a
| 固定リンク

コメント