ハロン湾クルージング
私が初めて会ったベトナム人は1974年のカサブランカだった。
そのベトナム人は、うす小汚いバックパッカーの私に声をかけ、ベトナム料理店で腹一杯メシを喰わせてくれたあと、ヤバそうな建物に案内してホットシャワーを浴びさせてくれたのだ。だいたい旅先で声をかけてくるヤツには要注意と相場は決まっているけれど、その時はホットシャワーの誘惑に負けて「ドロボーでもモーホでもスキにしろ!」と捨て鉢な気分。
彼は実際に要注意でもなんでもなく、スポーツジムでフランス人相手のマッサージ師として働いていて、街で見かけた同世代のアジア人に対しての親近感から私に親切にしてくれたのだった。その親切に甘えてカサブランカ滞在中はいつも彼のいるジムに顔を出してはご馳走になったりシャワーを浴びたりしていた。
旅をしていると過剰な防衛が身を護ることもあるし、また、他人の好意を裏切ることもある。 一瞬でも彼に対して疑いをもったことを恥じたのはず〜っとあとのことになる。
ベトナム人がどうして北アフリカのカサブランカくんだりにいるのか?最初は分からなかったけれど、ベトナムもモロッコも旧宗主国はフランスだったことで、フランス語圏での働き口あったのだろう。
30数年前にベトナム人から世話になったという体験で、その国にシンパシーを持ってしまうということもあるのです。
かってのイギリス植民地やフランス植民地のその後をみると、イギリスよりもフランスの方が統治が上手だったような気がする。イギリスは搾取するだけ搾取してズラカリあとは知らんぷり。フランスの場合は独立後も旧宗主国として影響力を保持できたということは、植民地経営ではフランスが長じてたようです。フランスは搾取するだけでなく、フランス文化というような精神的なものをうえつける術を心得ていたのかもしれません。
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さて、
カンボジアのシェムリアップから始まったこの旅も、どうにかこうにかハノイにたどりついて、ゴールも間近です。。
ハノイまで来たからには、観光客らしくちょっと遠出してハロン湾も押さえてしまおうか。
ハロン湾のホテルに1泊してノンビリしたかったけれど、時間がないのでハノイからの日帰りツアーに参加(昼食付き29ドル)。朝8時ころにベンツのミニバンでハノイ出発。道路両脇は工業団地らしく整備されて、いつでも工場誘致ができる態勢が整っているようだ。
ハロン湾の船着き場に着いたのが11時ころ。船着き場は乗船を待つたくさんの欧米人観光客であふれている。
湾内もまたボートで埋め尽くされて壮観。
そんな中、船員に抱きかかえられて意識不明状態で事務所に運ばれた白人のお婆さんがいたりして。慣れない環境で無理して日程を消化しているんだろうな。
ハロン湾は浸食によってできた1000とも3000ともいわれる奇岩の屹立する「海の桂林」とも称される景勝の地(だそうだ)。そんな岩々の間をボートは進みます。
これは私の愛用のクロッグス。
湾内だからもちろん波はなく、こんな景色を両脇に見ながらの快適なクルージング。
この日はちょっとモヤのかかっていたのが幻想的なムードを醸し出します。
カヌーを楽しむ白人カップルもいる。この薄ら寒い中タンクトップでよ〜やるワ!。どんな環境でも自分たちの楽しみをどん欲に追求しようというこの姿勢には感心します。
ボートは筏にもやうとそこが水上レストランになり、こんな生け簀の中の魚介類をお客の好みによって調理してくれる仕組み。ただしこのツアーのお客は締まり屋ばかりであまり商売にはならなかったようす。
ボートには果物売りの手漕ぎ船も横付けして客を待つ。
食事が済んだあとボートは次の島へ。ナントカ島には巨大な鍾乳洞があり、奇岩とともにこれも名所らしい。
「海の桂林」といわれても、「桂林」そのものも知らなデ〜」というていどで流して、鍾乳洞で見かけた横山ノックさんのほうに興味をもつというのが私の癖なのです。
これでハロン湾の観光はオ・ワ・リ。
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ベトナム旅行から帰ってきて、後追いになるけれどこんなビデオを観た。
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フランス植民地だった時代のベトナムが舞台になっていて、その当時のベトナム支配者であるフランス人やベトナム人の関係が理解できる傑 作映画です。この映画の中で、軍組織に背き左遷された将校の赴任したのがハロン湾。再会した恋人と海面に突き出た岩々の間を漂流するシーンは印象的でした。
順風満帆に思えた植民地経営が、激しい抗仏戦争、そして独立を承認という経過がこの映画の背景にあって、アメリカさんが首を突っ込む以前から、ベトナム人はいわば“戦争慣れ”していたことがよ〜く分かります。
けっきょくハロン湾の二人は逃避行の末、男は殺害され女は抗仏運動に身を投じ、二人の間にできた男の子はカトリーヌ・ドヌーブに引き取られるという結末。実際のハロン湾を見たときよりも、映画の中のハロン湾に何倍も感動したワケです。
フランス映画には
ハッピーエンド
というヤツがないなぁ。
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