ベトナムのフィーゴ
「ベトナムって若い女の子に人気なのよ」
ホーチミンの「シティ・ツアー1日コース」で出会った日本人女性がそんなことを言っていた。彼女の言によれば、小物、それにマッサージとかグルメが日本人女性の注目を集めているのだとか。「コモノってどういうの?」と訊けば、バックだとかインテリア雑貨類のことだとか。確かにホーチミンやハノイを歩いているとZAKKAと書いた看板を見かけます。なるほど、帰国時にはお土産いっぱい抱えた日本人女性がイメージできます。
その彼女と話すキッカケは、二人ともクロッグスの同色サンダルを履いていることに気づいてニヤリとしたこと。このサンダルは蒸れないし汚れも簡単に水で洗い流せるし、なによりもアンコールワットの遺跡群でも平気だった歩きやすさが素晴らしい。これからのバックパッカーの必需品になりそうな予感がします。
このクロッグス仲間のお嬢さん、ツアーバスを降りると「アオザイ姿の撮影にスタジオを予約しているから」と、クロッグスをパタパタいわせてホーチミンのバイク洪水へと溶け込んで行ってしまった。お正月の「ベトナムひとり旅を最高にエンジョイしているようで、見送るこちらも嬉しくなるようでした。
私の利用した「シティ・ツアー1日コース」というのは7ドルで、これを利用すればホーチミンの主な名所を観光できるお得なコース。ツアー参加者は、クロッグスのお嬢さんも含めて40人くらいの多国籍軍編成。
この中に実に陽気な男がいて、ガイドに熱心に質問したり、何か面白いモノを見つけると「ママ!ママ!」と連れの年配女性を呼び止める典型的ラテン系男。イタリア人と思っていたらポルトガル人だと言います。連れの年配女性は「ママ!ママ!」と呼んでる通りのママ・・・つまり本当のお母さん。母と成人息子という珍しい組み合わせ。
「オマエはどこから来た?」「日本だぜッ」という、初対面同士のアイサツが終わると、ポルトガル男は急に「ザビエル!ザビエル!」などと言い出して、どうやら日本にキリスト教を伝えたのはフランシスコ・ザビエルだと言いたいらしい。
私も相手がポルトガル人だと分かれば「フィーゴ!フィーゴ!」と知ってる唯一のサッカー選手の名前を連呼して、ハイタッチなどして笑い合ったワケです。
そのホーチミンでの初対面以後、このポルトガル母息子ペアとは3回も遭遇することになります。
1回目はニャンチャンから深夜バスでホイアンに向っている途中のドライブインでのこと。薄暗い中から聞いたことのある声だと思ったら、ヤツで、「フィーゴ!」と声をかけると「ヘイ!ジャパン!」ときたもんだ。フィーゴは真夜中でも元気ハツラツ。ママは深夜のバス移動にさすがにグッタリしている様子。バスは違うけれど私と同じくホイアンを目指してるのだといいます。
2回目はホイアンの町中を歩いていて遭遇。私に気がつくと「ママ!ママ!」と土産物屋の奥からママを引っぱってきてのご対面。ママはだいぶ元気を取り戻している。
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3回目はフエの町を歩いていて、お茶を飲もうかと小ジャレたカフェの店先でメニューを見ていたら、店の中から「ヘイ!ジャパン!」と声をかけられた。フィーゴが先回りしてやがる。ママは「アナタとはどこでも会うわね」と大笑いしている。
この母息子はこれまでタイ→カンボジア→ベトナムと旅してきて、このフエからラオスのビエンチャンへバスで抜けるのだといいます。フエで7ドルのホテルを見つけたというから「1人7ドル?」と訊けば「ノーノー!2人で7ドルだよ!」。7ドルのホテルに泊まる母息子のバックパッカーというのも、チョッと不気味な感じがします。
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あなたがたはラオスか、オレは今日の夕方ハノイ行きのバスに乗るから、もう会うこともないだろうね。ママ・・・それじゃ元気でネ。
フィーゴのような母息子のバックパッカーがいたり
日本人と西洋人では旅に対する感覚がまったく違うんだろうな。
これって
あんがい
土地にしがみついてきた民族と
植民地を求めて他国に攻め入った民族との
血の差のような気がします。
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このフエでのフィーゴ母息子の章を書いていた
14日付毎日新聞にはこんな記事がありました。
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2008.02.14(木) 毎日新聞夕刊
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文化と教育についての「日越知的交流会議」の招待で
ベトナム/フエを訪れ
歓待を受けて感動した
そのレポートです。
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著名な作家にしてはヤッツケ仕事のような文章だけど
マッ!イッカ!
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ちなみに
立松和平レポートは
こんな文章で結んでいます。
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(ベトナム人は)笑顔の美しい隣人である。
隣人なら仲良くしなければならない。
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その美しい笑顔の奥に
なかなかどうして
したたかなものを隠しているような気がするけれど
マッ!イッカ!
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