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2007年12月 5日 (水)

眉毛を描かれた犬

中島らもさんが歌う『♪いいんだぜ〜 いいんだぜ〜』というフレーズがアタマにこびりついて離れない。『♪いいんだぜ〜 いいんだぜ〜』と、身に起こるありのままを受け入れることでどれほど気持ちがラクになることか。

前回ひとりYouTubeとしてアップしたパクリ動画の撮影日は2003年10月8日となっていますから、らもさんが大麻取締法違反で逮捕された8ヶ月後、亡くなる7ヶ月前ということになります。『♪いいんだぜ〜 いいんだぜ〜』と歌う姿に、もはや最期の近いことを悟ったらもさんの姿を見る思いがします。

『水に似た感情/集英社文庫』の元となったバリ島旅行で、モンクの対談相手として登場したソト杉岡とはチチ松村のこと。チチ松村が馴染み薄かったら、ギターデュオで知られるゴンチチのチチといった方が分かりやすいか。

らもさんが「アルファ波の出るギター」と評した、そのチチ松村の最新アルバムがコレ。


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半音生活
チチ松村

ゴンザレス三上とのゴンチチとしては数多くの作品を出しているチチ松村の、個人名義としては珍しい作品です。チチの芸風としては“平成の浜口庫之介」というところか。心象風景を奇を衒うことなく自然体で歌っています。アルバムタイトルの『半音生活』は、一般社会の流れになかなか順応できない自分を“半音”になぞらえたのか。

このアルバムの4曲目、『♪眉毛を描かれた犬』というタイトルを見て私はニヤリとしました。もしかすると、チチ松村はバリ島で藤原新也と同じ犬を見たのかな?それとも藤原新也の写真集を見たダレかのイタズラで眉毛を描かれた犬を見てしまったのかな。


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藤原悪魔
藤原新也

文藝春秋
1998.10

改めて『藤原悪魔/文藝春秋』の眉毛犬を見ながら、「♪眉毛を描かれた惨めな犬のよう・・・」と歌うチチの滑稽さが伝わってきます。

藤原新也の眉毛犬の写真は自著の他に意外なところでも使われたことを思い出した。

これは元『JAPAN』というバンドのリーダー格だったデビッド・シルビアンの2枚組アルバム。


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EVERYTHING AND NOTHING
DAVID SYLVIAN


藤原新也に「デビッド・シルビアンからバリ島の写真をアルバムジャケットに使いたいという依頼があった」とのエッセーがあるけれど、それがこのバリ島で撮影した眉毛犬の写真でした。眉毛を描かれてなんとも情けなさそうな犬の顔を2枚こうして見比べてみると、同じ犬だけど構図がちょっと違うことに気がついた。

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2000年から『サイババ・ブックリスト』というサイトを発信していたことがありました。

これは“サイババ”という名前が日本ではどのようにして知られていったのだろう?という興味から、“サイババ”の4文字が書かれた本や雑誌を拾い出していくという試みでした。とにかく1ヶ所でも“サイババ”の4文字があれば何でもかんでも表紙を写真に撮り、その書誌の値段と重量を累積していくというゲームでした。

この2000年という年は、サイバババブルともいってもよいくらい膨らみ過ぎたサイババブームが一瞬で萎んだ年で、それまで「ババさま・サイババさま」とサイババ礼賛の限りを尽くしたヒトが、急に口をつぐんだ年でした。私としては、サイババから離れていくことを非難しようという気は全くなく、サイババ履歴に頬かむりしたまま平然と次のカミサマの提灯持ちに走ったヤツら(出版社やテレビ局も含む)の無節操さを記録する意図がありました。

このブックリストには真摯にサイババについて考えた人、揶揄した人、金儲けに利用しょうとした人、ただの社会ネタとして取り上げたメディアなど、ありとあらゆるサイババ4文字を集めたサイトでしたから、誰がどのようにサイババを伝えたのかが分かる仕掛けになっていたワケです。もっとも「だからどうしたの?」と言われたらアタマを掻くしかないけれど。

カミサマ遍歴を恥とも思わず、もっともらしい講釈垂れるヤカラの本に、「本当の教えはこんな本の中にではなく、日々の生活の中にこそあるとは思うんです」という皮肉をこめたつもりだったけれど、中にはその皮肉を読み取れず精神世界関係読書案内サイトとして見た人もいたようで、何回か感謝のメールを貰ったこともありました。

そんな読者からの情報で知ったのが『藤原悪魔/藤原新也』に書かれたサイババの4文字でした。

「サイババが掌から灰を出したり、指輪を出すことに一体何の意味があるのか?」という、藤原新也らしい視点からサイババブームを批判しながらも、サイババに導かれたかのように父母の墓と対面する奇妙な体験を、『サイババの足』と著した文章がこの『藤原悪魔』に収められていて、したがって『サイババブックリスト』にも記録されることになったワケです。

それから、らもさんのこの本。


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バンド・オブ・ザ・ナイト
中島らも

講談社
2000.05

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この本は中島らも家を舞台に繰り広げられるラリラリセッションを著した衝撃の本で、こんな本にもサイババの4文字を見て読んでいた私もビックリ。

もっともこれはらもさんがサイババについて言及しているということではなく、ドラッグまみれの頭の中を一瞬間だけ通り過ぎた言葉を連続して羅列することで、不思議なリズムを醸し出す場面にサイババの4文字があっただけ。後にも先にも一回だけの4文字でしたが、何気なく読んでいた本の中で突然出くわして、当然この本も『サイババ ブックリスト』に記録されたワケです。

私にとって最初のサイトになるこの『サイババ ブックリスト』は、数多いサイババ関連サイトの中でも最もユニークな視点を持っていたと自画自賛していますが、その割にはアクセス数1日 10程度だったのには笑ってしまいます。そのサイトも2年くらい続けてから削除してしまい ました。したがって、サイババ4文字のある『藤原悪魔/藤原新也』と『バンド・オブ・ザ・ナイト/中島らも』は『サイババ ブックリスト』削除と共に宙へ消えてしまいます。

そのときに削除されたファイルは以下のようになります。

   書籍雑誌総数  682冊

   重量     221.551グラム

   金額     964,012円

この数字を見てわかるように、実に膨大な書誌の中にサイババの4文字があったことになります(もし続けていたら1000点は集まったのではないかな)。

ゲームのつもりだった『サイババ・ブックハンティング』が、例えば本屋でたまたま本をめくったら『サイババ』の4文字を一発で引き当てたり、まったくジャ ンル違いの本から強烈なお香の匂いを感じて手に取ったらそこに4文字をみつけたりというような連続に、今でいうところの『引き寄せの法則』を感じて、ゲームを超えた 感覚を味わったことも再三再四ありました。

「偶然なんだろうけれど、、、偶然にしてはウマすぎるハナシだ」という思いが、これほどブックハンティングに執着した理由で、削除した理由は「バカらしくなった」ということと、エッセー主体のサイトに転換するためにサーバー容量を空ける必要に迫られたということになります

まぁ、実に偏執狂的サイトではありました。

思いがけずも(そうでもないか?)過去の悪行をカミングアウトしてしまいました。

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さて、

チチ松村/半音生活からスタートして、藤原新也/藤原悪魔デビッド・シルビアン/EVERYTHING  AND NOTHING中島らも/バンド・オブ・ザ・ナイトの流れでサイババの4文字を追いかけてきたけれど、これまでの3点はムカシのハナシ。

このところのオームマークに絡めとられ「引き寄せの法則」を意識して4989している最中、こんなサイババ4文字に出会ってしまった。もし『サイババ ブックリスト』が存命だったら大喜びで重量を量り画像をアップしたであろう本です。


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ポケットが一杯だった頃
中島らも

白夜書房
2007.08.08

この本はらもさん没後に単行本未収録分をかき集めたよくありがちな企画で、らもさんと藤原新也ご両人の、バリ島神秘体験をネタにした対談の中にサイババ4文字が出てくるシカケ。ウルサ型のご両人のセッションは、バリ島を含めたアジアの自然風土が自分たちの前世の記憶を呼び覚ますようだと結んでいます。

かつては
サイババ4文字に引き寄せられ
いまは
オーム3文字に引き寄せられている
という
まぁ、
ナンともチャパティとも・・・
このように、、、
ダレのさじ加減なのか、
ネタを提供してくれるもんです。
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けっきょく
情報はそれを必要としている者に自然と集まってくる
ということの証明のような気がします。
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どこまで行き着くのか
このまましばらく流れにまかせて
漂っていくことにしましょう。
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