ロマンチック街道/虫明亜呂無
東名高速の向こうには富士山もくっきりと見える、爽やかな秋の日曜日。
毎日曜日に茨城から出張してくる移動八百屋さんも店開き。

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「オクさん、この洋梨いくら?」とオレ。
「オトーさん、、、洋梨はいくらにすんの?」と八百屋のオクさん。
「ヨーナシ?いくらだっけなぁ、用無しか?ウヒヒヒヒ〜」とオトーさん。
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一応
八百屋のオトーさんの義理をたててウケたふりするのが
正しいオトナの対応というもの。
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用無し、、、(モトイ!)
洋梨3個をお土産にぶら下げてきた
のどかな日曜日の朝でした。
木原光知子さんの死亡記事を読んで、ずいぶんムカシ彼女のことに触れた名文があったことを思い出した。
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ロマンチック街道
虫明亜呂無
話の特集
1977.05.01
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虫明亜呂無はスポーツ評論を文学の域に押し上げた方で、この『ロマンチック街道/話の特集』は、
「スポーツは恋愛に似ている。両者はともに精神と肉体からなりたっている。それも不安定でたえず動揺している精神と、つねに精神を裏切ることにかまけている肉体を共有することで、両者は人間の営みのおなじ領域に属している」
とあとがきにあるように、スポーツ選手の肉体の美しさと精神の強さ儚さを描き出した短編集です。
この本の『あの女だけには』という章に、木原光知子さんから聞いた話として、東京オリンピックの次、メキシコオリンピックに出場した日本女子競泳チームが惨敗した理由を、その当事者だった木原光知子さんに語らせているのです。
勝利を目指して鍛えた肉体と、内奥からほとばしる、人間としての生理のバランスをとる術を知る者が栄光を得るのがスポーツの世界で、勝者への賛美、そして敗者へのおもいやり、人間というものは驚くほど強くもあり驚くほど弱くもあるんだという本質をスポーツの世界にみせてくれます。
今朝のテレビで徳光さんが交流のあった木原さんのことに触れて、身体の不調を感じた彼女が「近いうちに検査に行く」と語っていた矢先のことだったと語っていました。
もしかすると、木原さんには「自分はこんなに身体を鍛えているんだから」という過信があったのかな、やはり年相応に身体のリズムに耳を澄まさなければ・・・。
そして、木原光知子さんの死は、
「私たちの一生は、
自分では制御できないナニモノかのサジ加減に左右される」
ことを教えてくれているのかも知れない。
こんなことも思いながら私はスイミングプールへと向ったのでした。
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