押し入れからこんなDVD見〜つけた
新宿でパソコン用の小物を買った帰り我が家の近くでフト夜空を見上げると、ちょうど回教圏の国旗を思わせるような月と星が鮮やかに輝いていた。

我が家のガスストーブは強中弱の3段階に火力を切り替えるようになっていて、例年だと火力・中や強で部屋を暖める日が何日もあったのに、結局今年は“弱”だけで済んだみたい。といっても油断大敵。昼はあんなに暖かいのに朝夕はまだまだ結構な冷え込みが続いています。 .a 最近『神話の力』のDVDの問い合わせがあり、資料探しで押し入れのガラクタ箱をヒックリ返したら、忘れていたDVDが出てきた。『BUD POWELL IN EUROPE』というこのDVDは、買ったものの輸入盤のためにプレイヤーの規格が合わないため再生できずに放っておいたものでした。 「パソコンだったら再生できるだろう」と試してみたら・・・OK! 私がもっともジャズに憧れていた60年代から70年代。ジャズマンの映画というとルイ・アームストロングなどがコメディアン扱いで観れる程度。だか
ら『真夏のジャズ』でセロニアス・モンクやエリック・ドルフィーが実際に動く映像を観れたことは事件でした。それほどジャズジマンの映像は少なかった時代
でした。 まさか動くバド・パウエルなんて観ることはないだろうと思っていたのに、このDVDは60年代前後のヨーロッパツアーの様子を捉えた貴重な記録なのです。 この当時からアメリカジャズメンは本国での差別と生活苦から逃れてヨーロッパに移住することが流行っていた時代でした。コンサートツアーでヨーロッパに出かけ、そのままパリで、コペンハーゲンで、ストックホルムで居着いてしまい、その地で生涯を終えたジャズマンも多数います。アメリカ本国ではマイナーなジャズをいち早く芸術として認めて受け入れたのがヨーロッパだったのです。 70年代になって、ヨーロッパ在住アメリカジャズメンのカムバック録音がヨーロッパのレーベルから発売されるようになったけれど、「ムカシの名前で出ています」的な音で失望したことも再々でした。アメリカにいた時はあんなに戦闘的だったのに、いつのまにかぬるま湯に慣れきったようにカドがとれてマルくなってしまったのです。 ジャズメンもボクサーと同じにハングリーでなくっちゃなどと生意気にも思ったワケです。 このDVDの62年ころのバド・パウェルだけど、ご多分に漏れずヤクにやられて、静養も兼ねてヨーロッパツアーに出かけたんじゃなかったかな。この当時のバド・パウェルはボロボロになってたというのが定説だけど、この映像を見る限りそのようには思えず、相変わらずの早弾き選手権とアイデアに満ちたフレーズには圧倒されます。 この数年後に死んでしまうワケだから、もしかすると最後のキラメキということになるのかな。いずれにしても天才バド・パウェルの動く姿、指使いが見れただけでもこのDVDは満点です。 こんなふうに、最近では、たとえばチャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーン、ウェス・モンゴメリーなどなど、夭折した憧れのジャズジャイアンツの映像が発掘されて、DVDとして発売される嬉しい時代となりました。

BUD POWELL
IN
EUROPE
Paris 1959-Copenhagen 1962
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