カサブランカは哀愁だった
日出ずる国ジパングから、日沈む国はモロッコのカサブランカへ、夕日を追いかけるフライトはいつまでたっても夜が明けません。
昼12時に羽田を飛び立ち、関空でカタール航空に乗り換え13時間ほどの飛行でカタール・ドバイ到着。カタールなんて、古くは「ドーハの悲劇→中山ゴン崩れ落ち事件」、最近では「ドーハ・アジア大会開会式→皇太子聖火馬グラッ!事件」程度の印象しかなかったけれど、初体験の航空会社のサービスには満足。なぜか全乗客40人程度のガラ空きで、これじゃ燃料代にもならんだろうと気の毒な顔をしつつも、4人がけ座席を一人で占領してのファーストクラス並みのスペースを享受。さすが産油国の航空会社は太っ腹。
サービスに満足しつつも、羽田→関空→カタール→カサブランカのフライトは、夜食なのか昼飯なのか?本睡眠なのか昼寝なのか?何がなんだかワケがわからないままバイオリズムガタガタに狂わされてのカサブランカ到着は霧のかかった朝6時過ぎ。
結局東京→カサブランカは30時間ほど要したことになります。
「なぜモロッコ?」
などと訊かれても自分でも明快な理由などあるわけもなく、言えるのは、1974年にモロッコを旅したことがあったことと、『遠い太鼓/村上春樹』の中の、「映画“シェルタリング・スカイ”を観たらモロッコに行きたくなった」という一節がミョーに引っかかって、それ以来「オレもモロッコ行きたい!」と執着していたもの。
30数年前の気ままなバックパッカー時代とは異なり、今はどのように休暇を取るかということも気にしなければならない会社員の身。正月のパックツアーに目標定めパンフレットなどチェックすると、現代ではモロッコなど“秘境”でもナンでもチャパティでもないようで、全日程9~10日のポピュラーなツアーコースらしい(事実、旅の途中で日本人6グループとスレ違ったくらい)。
カサブランカへはパリ経由で入るのが一般的だと思っていたら、それだとフライト時間が短い分料金も高めの設定で、なおかつ年末の出発だとかなり高くなってしまう。そこで選んだのが、年明け出発の南回りという一番安いコースで、これくらいの有給休暇なら、まぁ、周囲に言い訳もたつだろうし、予算的にもグッドと一人でナットク。
こんな経過があって14人のグループの一員としてカタール航空の客となったワケだ。
“モロッコといえばカサブランカ”“カサブランカといえばモロッコ”というようにカサブランカの響きは旅ゴコロをかき立てるには十分なモノがあり、その源泉をたどると、やはり映画『カサブランカ』に行き当たります。
ナチスの迫害から逃れ、アメリカ亡命を求める人々が中継点としたという、映画の中のカサブランカは史実なのか知らないけれど、現代のカサブランカに、“イルザとリックの恋物語”の残像を求めるにはムリがあるみたい。首都ラバトが政治の中心なら、カサブランカは商業の街として大都会へと発展し、旅行者にとってはモロッコ各地へ向かう基点の役目でしかありません。
そんなカサブランカのランドマークとなっているのが、大西洋岸に建つ、全敷地に8万人は収容可能というハッサンⅡ世モスクの偉容。
モロッコのモスクはアラブ圏のドーム型モスクと異なりミナレット(塔)形式らしく、このモスクも高さ200メートルのミナレットを持っています。ミナレットから流れるコーランの朗誦がカサブランカの街を包むとき、異邦人にとっては「あぁ、回教圏に来たなぁ」ということを実感させてくれるのです。
国の威信を賭けて建立された豪華なモスクの中で、計算され尽くした「光と影のコントラスト」を楽しんでいると、こんな子供たちを発見。
この子供たちの、こんな穏やかな顔を見てると「モロッコは平和だよ〜」と思えてくるのです。
モスクの裏側は大西洋で、このように乗馬を楽しむグループもいます。夏のシーズンにはヨーロッパのサーファーが多数訪れる有名ポイントにもなってるらしい。コーランとサーフィン、、、、良いですね〜。
テなこと言いながら、ドサクサにまぎれてナンパを仕掛けたりして、、、。
このハッサンⅡ世モスクの道路を挟んだ山側の一帯はカサブランカのお金持ちの居留区としても発展してきたようで、ちょっと中に入ると、これはもう、、、よく手入れされた庭を持つ典型的な屋敷街。それぞれに巨大な衛星アンテナが天を仰ぐ邸宅の門番の表情もユッタリしたものです。
再び言います。短期旅行者の身勝手な印象だけれど、モロッコは平和です。
今回はグループツアーの団体行動だったけれど、老いたりといえども生涯バックパッカーのつもりだから、単独行動で夜遅くあるいは朝早くメディナ(旧市街)のアッチコッチをフラついたけれど危険なメに遭うこともなく“エキゾチックMOROCCO”を楽しむことができたのです。
およそ過激さばかりが喧伝される回教だけど、モロッコからは王制からくる余裕が感じられます。そんな安全度の高さが日本人旅行者を呼ぶ原因なのかもしれません。
以前、
“エンディングテーマの女王”中島みゆきさまが歌う
『♪永遠の嘘をついてくれ』
を紹介したけれど、
私にとって、
“永遠の嘘”をついてほしかったのは、、、。
映画『カサブランカ』は
ハリウッドのスタジオなんかじゃなくって
あくまでもカサブランカで撮影したものだということ。
その方が夢があるじゃないですか
いつまでも種明かしして、、、欲しくなかったなぁ、、、。

その
RIC'S CAFE AMERICAN
最近までHYATT REGENCY HOTELの一階に存在していたそうな。
しかし、ここしばらく休業中で
このまま閉店になるのではないか、、、、。
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現地ツアーガイドは別に面白くもなさそうな表情でのたまうのでした。
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残念だなぁ、
リックになりきって
トレンチコートと
止めてたタバコまで準備していったのに!
そして、誰かが
♪As Time Goes By
をリクエストしたら
「サム!その曲は弾くなと言っただろ!」
とキメルつもりだったのヨッ!!!!
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