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2006年12月 9日 (土)

トラ・トラ・トラ は初台に吼えた

2006/12/08(金)

『トラ・トラ・トラ 2006 in Tokyo』を聴きに「初台・ドアーズ」へ。

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この催しは沖縄在住フォーク歌手佐渡山豊が中心になって、沖縄で過去2回開催され、今回は東京初見参。要は佐渡山豊に連なる70年代フォーク歌手が、「オレたち、まだ枯れてないゾッ!!!」と、その衰えないパワーを世に示そうというお祭り。私は沖縄市(旧・コザ)で開催されたとき(何回目だったか)見て以来の2回目になります。そのときは中山ラビを追いかけてはるばる沖縄まで行ったようなもので、今回もお目当ては当然ラビさんということになります。

リハーサルで出演者の方たちの歌をず~っと聴いていたのですが、、、、
ポップスと対極にあるといいますか・・・・・
・・・・・売れるわけがない!
よくぞ、皆、こういう歌を選んだものという・・・・
・・・・スキです!!!
しかも、佐渡山豊、よくぞ、こういうメンツを集めたモノと・・・・
ワタシもそのうちの一人です。
(by:中山ラビ)

中山ラビがこうのたまわったように出演者は曲者揃い。

オープニングは石塚俊明のドラムソロに遠藤ミチロウが乱入するという仕掛けに、会場はショッパナから酩酊禁治産者の治外法権状態にヒートアップ。「これがオレの歌だ!テメー!文句あっか!」と問い詰められているようなミチロウさんの歌には、ただただ恐れ入って土下座するばかりです。

続いてのラビさんは黒のタンクトップ・短パンに破れストッキングという、いつもながらのいでたち。今夜はラビ組のピアノ高橋誠一を伴っての出演です。

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ついこのあいだ九州を・・・
3ヶ所廻ってきたんですけど、、、
最後の熊本で・・・泊めてもらった家が・・・
3年前・・・娘さんが、、、  
ストーカーに遭って 殺されてしまったという家で
その家に泊まって 娘さんが寝ていたベッドで
(フカフカで)埋まりそうなベッドで寝るハメになって
そこのお父さんに
「♪人はすこしづつ変わる」という歌は
僕はキライですと言われちゃって、、、、。

「ラビさんは今でも、70年代にツアーしてたときと同じような設定でツアーをやってるんだなぁ」ということを想像させるMCを挟んでのセットリストは以下の通り。

1)昔の知恵はいま滅びてく
2)眠れない夜
3)上海リル~裸の街~あてのない一日
4)人は少しづつ変わる
5)川に沿って
6)ハッピークリスマス~イマジン~いいくらし

今まで何回となく聴いてきた曲で、特に新しい試みもなかったけれど、ラビさんのいつもながらの伸びやかな声に包まれているだけで至福の時間。

仕掛け人佐渡山豊はバンド編成での登場。名曲『朝日の当たる家』を、ウチナーからヤマトに働きに出た姉が、故郷の島で暮らす妹のことを案ずる歌詞をつけての熱唱。アニマルズバージョンでもない、尾藤イサオバージョンでもない、淺川マキバージョンでもない、「佐渡山版朝日の当たる家」は、ニューオーリンズの娼館を大阪の紡績工場に変えて、“女工哀史”を歌い上げたあたりに佐渡山さんの真骨頂が現れています。

そういえば、数年前、詩人山之口獏の足跡をたどったテレビ番組のレポーターをつとめた佐渡山さんが、関西の沖縄県出身者が多く住むという地域の団地で、郵便受けの表札を見ながら、
   「この人も沖縄出身ですね、オフクロの旧姓と同じです。
     ムカシは沖縄からボーセキに沢山働きに来たんですよ、、、」
と呟いたことを思い出しました。

最後に登場したのがPANTA。『頭脳警察』版を聴きたかったけれど、もう一人のアコースティックギター菊地琢己を伴っただけの穏やかな編成。印象深かったのは、今でも「パレスティナ解放」の運動にシンパシーを捨てず、音楽活動の傍ら重信房子の裁判を全傍聴しているというMC。目先の心地良さに惑わされて社会がノンポリ化していく中で、この人は“三里塚闘争”の炎を絶やさなかったことに感動。

アンコールは出演者全員がPANTAに呼び込まれて、佐渡山豊の『NO MORE RAIN』のリレー。この曲は、最近の中山ラビライブでも必ず歌われる、いかにも6-70年代反戦歌を思わせるシンプルな曲。

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(左から)
田中真紀子(Key.=佐渡山G)
PANTA
遠藤ミチロウ
石井正夫(ベース=佐渡山G)
佐渡山豊
石塚俊明(ドラム)
中山ラビ
鈴木穣(ギター=佐渡山G)
菊地琢己(ギター=パンタG)

夜7時から始まった、タマキンの形を見せ合うような彼らのパフォーマンスが終わったのは11時。

音楽キャリア40年になろうとする大ベテランの部類に入るけれど、ヒット曲もなく世間一般の“名声”とも縁遠い、彼らの圧倒的存在感の源泉はどこにあるんだろうか?と考えると、やはり、自分の音楽に対する真摯な姿勢ということになります。ワルぶってるけれど、恐ろしくマジメな人たちなのです。そんな彼らがストイックなまでに自分を追い詰めて紡ぎだしている世界は、“ナツメロフォーク”などではなく、現代に生きる私たちの心情を代弁しているように思えるのです。

それぞれに独特の表現世界を持つフォーク歌手の歌を堪能できた、
『トラ・トラ・トラ 20006 in Tokyo』
初台・ドアーズの夜でした。
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コメント

コメント多謝。
1.「上海リル」はあがた森魚の作品で「グッバイ上海」とは別で、もちろん「♪海をみつめてい~た~ハマのキャバレーにい~た」という曲とも違います。
2.菊地さんの名前の件、ミスご指摘感謝。本文訂正しておきました。
3.パンタはアンコールに応える形でトシを呼び込み、パンタ・菊地・トシの3人で「万物流転」を熱唱。その後に全員を呼び込み「ノー・モア・レイン」のエンディング「に入るナガレです。
4.佐渡山豊セットリスト=「佐渡山版・朝日の当たる家」「(曲名は忘れた)」「ひまわり」「(佐渡山バンドKey.田中真紀子ソロ)」「筑紫哲也に捧げるバラード」「ドゥチュイムニィ」
             以上

投稿: えあじん | 2006年12月11日 (月) 午後 08時54分

はじめまして。トラトラトラとラビで検索して来ました(w
行ってないのでとても参考になりました。
ところで「上海リル」って書いてますけど、もちろん「グッバイ上海」の間違いですよね?(^^ゞ
それと、写真の説明の方は間違ってないので単純なミスだと思うんですが、PANTAの相棒は菊地琢己さんで、このユニットは「響(ひびき)」と称してます(自衛艦の名前です:笑)。
トシは加わらなかったんですか?
本来、トシはPANTAの相棒なんだけど(^^)

佐渡山さんはフルバンド編成ですよね。これで「朝日の当たる家」一曲だけですか?
すっごい物語の込められた長尺バージョンなんですかね?聴きたかったなぁ。

投稿: shoda.tk | 2006年12月11日 (月) 午後 06時02分

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