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2006年9月18日 (月)

キミは太陽を見たか

台風接近で雨模様の休日の午後、NHK教育テレビで「イッセー尾形一人芝居」を観ていた。

番組が始まってすぐに、春ごろに観た番組の再放送だと分かったけれど、それでもイッセーさんの大大ファンだから最後まで観てしまった。イッセーさんの一人芝居は、彼の表情の裏セリフの裏を読まなければならないという腹の探りあい。コチラのヨミを外すかのように裏の裏を投げかけられたり、、、いわばゲームをしているようなものだ。

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幸せ家族(旅館編)
会社の契約保養所あたりに来た3人家族。
慣れないことするもんだから舞い上がっちゃって失敗するサラリーマン。
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バーテン(みっちゃん出戻り編)
結婚に失敗したみっちゃんが再び店に戻ってきて、、、。
意地悪だと思っていたバーテンもけっこう人情味あふれる良い人だったのネ。
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老婦人(パーティ編)
パーティで、亡夫の知人らしき人と出くわすけれど
どこの誰だったか最後まで思い出せない老婦人。
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大家族(休職編)
休職して早3ヶ月。家では明るく振舞うお父さんだけど、
そんなお父さんのカラ元気を子どもたちはとっくにお見通し。
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ベテラン俳優
過去の新劇運動の残滓にしがみつく老俳優と
役者志望だという若者との噛み合わない舞台稽古。

イッセーさん演ずる人たちの右往左往を「バカだなぁ、、、、」と大笑いしているうち、やがて「コレって、オレがモデルじゃぁないかい?」とギョッとしたりするのです。場末のバーのバーテンからエセ芸術家・文化人まで、その“セコさ”をズバリ抉り出して見せるイッセーさんに、もう一つ貴重なキャラクターがプラスされた。

もっとも、このキャラクターを舞台で演ずることは永遠にないだろうけれど。

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太陽
アレクサンドル・ソクローフ監督作品
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[キャスト]
昭和天皇◎イッセー尾形
マッカーサー◎ロバート・ドーソン
香淳皇后◎桃井かおり
侍従長◎佐野史郎
老僕◎つじしんめい
研究所長◎田村泰二郎

歴史に翻弄された昭和天皇を主人公に、“現人神”に祀り上げられた天皇が“人間天皇”に移行するまでの悩みを描こうとした監督の意図はよく理解できます。でも私は最初っから最後まで昭和天皇を演じるイッセー尾形の細かな仕草に、あぁ、そういえば天皇はこんな歩きかただった、こんな口ぶりをすることがあった、そんなことばかりに気をとられてしまった映画でした。昭和天皇の魂がのり移ったようなイッセー尾形に「よくぞここまで、、、、」と圧倒されてしまったのです。

イッセーさんにかかっちゃ“単身赴任”のサラリーマンも“アトムおじさん”も昭和天皇もお~んなじレベルにされてしまいます。

この映画のエピソードが史実に基づいたものなのか、想像上の昭和天皇像なのかは知らないけれど、真実であれフィクションであれ、確かに日本ではデリケートな背景をもつ題材であることは間違いありません。そんな理由から、一般公開が危ぶまれていたこの映画もこうしてちゃんと上映され、多数の観客が集まっていることに関係者の心意気と映画ファンの熱意を感じた映画でした。

     (銀座・シネハトス1で上映中)

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