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2006年8月30日 (水)

横浜・吉村家のラーメンを喰う

横浜に行ったからには中華街でメシを喰おうか?と言いたいところだけれど、夏休みの中華街はどうせ大晦日のアメ横並みだろうとアキラメて、横浜駅西口の超有名ラーメン屋『吉村家』へ。12時近くにいくと店内は満席で外には30人ほどの人が列を作っている。私も最後尾につけ客の行動パターンを見てると、店内で食券を買ってから外で並ぶというのがだいたいのルールらしいことがわかり、私もその例にならう。30人の行列でも回転は速く20分ほどで店内へ。

店内はカウンターのスタンド椅子が主体で30人ちょっとの客席。30席のうち、食べ終わった15人を退席させて次の15人を入れるという方式で、あらかじめオーダーをとっておいた15人分の麺をまとめて茹で、盛り付けるから回転も速いとみた。

ということで、当日食したのが
チャーシュー麺+野菜で
700円+40円=740円也
60820_8

ラーメン業界立志伝中の社長は今日は不在らしい。

私がこの店のことを知ったのは10年くらい前のテレビのラーメン特集でのこと。

ラーメン長者に成り上がった吉村社長の七転び八起き人生をひとしきり見せられたあと、社長の味にかける探究心と取引業者との信頼関係が盛業の秘密だとかで、年初めの吉村家の儀式に潜入と、社長と業者の顔合わせのシーン。

今年度の売り上げ目標を申告する卑屈顔の業者に、「ほなら、コレぐらいやな!」と横柄な態度の社長はレンガ状の札束を無造作にほうり投げるのだ。つまり、仕入れ代金1年分を現金前払いすることで、業者は安心して取り引きができるし、店もコストを下げられるということを言いたいらしい。

これほどの繁盛店だから将来の独立を夢見て修行したいという若者ひきもきらず。

その中に東大卒でラーメン屋を目指すという30半ばの青年がいて、番組にとっては格好のネタ。「体力的にも厳しい商売だから奥さんも一緒に働け!」という社長の一言で、東大卒と結婚して、まさかこんな仕事をするハメになるとは、、、、というトホホ顔の奥さんはけなげにも洗い場の下働き。東大卒亭主は客の面前で「アホだ!マヌケだ!」と連日社長に怒鳴られっぱなし。

見かねた客が「ウルさくって喰った気がしね~じゃね~か!そんなことは客の見えないところでやってくれ!!!」と社長に真っ当な苦情を言えば、この社長。「テメ~!オレ様に何を言いやがる!!!!」という表情で、

「イヤなら金はイラネーから出ていってくれ!

コイツはだな~!東大出てるんだ!!

れで、

この歳でラーメン屋になりたいってんでここで修行しているんだ!!!

オレはコイツを一人前に仕上げなきゃならね~んだッ!!!

オマエたち(お客)の中で東大出てるヤツはいるか?!エッ!!!」

(あいまいな笑顔をみせる東大卒のアップ、、、、、と、、、、、、)

番組のナガレからいえばここが最大のヤマ場ですよオキャクサン

そして、どうにかこうにかモノになりそうなまでに仕込まれた東大卒夫婦と、もう1組の修行中夫婦に共同経営で1軒の店を持たせようという社長の試み。(2組の共同経営のラーメン屋なんてうまく行くわけナイダロ!というのが私のツッコミ)

2組夫婦のための物件探しに奔走する社長→開店準備を手伝う社長→開店後は2組夫婦のことが心配で密かに様子を見に行く社長。

てなもんで、

この社長は厳しいときはメチャクチャ厳しいけれど、

ホントは人一倍人情味に溢れたお方だよ。

だからラーメン屋で大成功を収めたんだよ

という余韻を残してエンディングテーマが流れて、「次週は、、、、」というありきたりの終わり方。そうそう、「たかがラーメン、、、されどラーメン、、、」という常套句も使われていましたね~。

10何年前のテレビ番組を今でもこんなふうに覚えているヤツがここにいるほどですから番組としては良くできていたと思います。まぁ、テレビのヤラセドキュメンタリーみたいなもんだからハナシ半分でちょうど良いくらいだろうけれど、主役の社長の個性は私に強烈に印象付けられていたのです。もちろんイヤなヤツとして。

その番組を見た後、ラーメン成金のご尊顔を一度拝みたいものだと、横浜に仕事で行った折寄ってみたけれど、定休日でご引見賜らずだったから、10年後の今回が『吉村家』初体験。

『吉村家』を経験して、『○×家』というような『家』のつく店名のラーメン屋を開業する者も多く、そんなラーメン屋はファンの間では「家系(いえけい)」と尊称されるほどのステータスを築いているらしい。それほどこの『吉村家』が細胞分裂しラーメン業界にはびこっているということ。もっとも、『家系』と呼ばれるラーメン屋のすべてが、社長公認の円満独立ノレンわけということでもなそうで、なかなか複雑な麺模様がありそう。

さて、そのご本家初体験の味は、、、、

評判ほどのモノじゃありませんでしたね。

この程度の味だったらザラにあります。

もっとも、この店が初代の味で、他店がこの味を盗んだという言い方もあるけどね。

まぁ、行列が行列を呼び、思いがけない膨らみを産んだという感じ。

それでも、一度は経験するのも悪くはありません、ハナシのタネに。

そんなごく普通のラーメンだったけれど、食べ終わって外に出れば、店前の行列はやはり3-40人できあがっていて、道路の向こうでは一人の若者がジ~ッとこっちの店の様子を観察しています。なるほどなるほど、右手にはカウンターマシン握っているところを見ると、これからラーメン屋を開業しようという目的でリサーチしてるんだな。顔を見れば、、、、偏見かもしれないけれど、いかにもラーメン屋向きの顔。

次のラーメン成金を狙ってるというワケだな。

ガンバレヨッ!!!

それから、言っておくけれど、

客の前で従業員を罵倒する店なんか信用するなというラーメンファンが

ここに1匹いることを知っててくれよ。

これが、横浜西口の超有名ラーメン店『吉村家』真夏の初体験でした。

ところで、

あの東大卒青年は今でも元気でラーメン屋やってるんだろうか。

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